Kaito / ゆらゆら帝国
Kaito 『special life』
ヒロシワタナベの最高傑作はダントツでこれだと思う。Quadra名義での1st『Sketch from a moment』やKaito名義の2nd『Hundred Million Light Years』もいいアルバムなんだけれど、『special life』に比べるとやや軽い印象。この人のロマンティシズム全開メロディーは、重厚なビートと混ざり合った時が一番美しく響く。"Breaking the Star"とか最高。
ゆらゆら帝国『Sweet Spot』
初めてゆらゆら帝国を聴いたけど、こりゃ凄いわ。センスがかっ飛んでる。物凄く低く重いテンションで音が「ゆらゆら」してる。音数は少ないけれど、曲が持つ情報量が半端じゃない。歌詞も音も妙に耳に残る。わけわからんけど楽しい。
柴咲コウ
柴咲コウ 『ひとりあそび』
さり気なく歌ってるようで実は物凄くしっかり「演技」して歌ってる、というのが私的柴咲コウ評。"不自然な空気と果実"なんて上手に歌うのがかなり難しい曲だと思うんだけど、簡単に歌いきってて凄いと思う。ゴキゲンなファンキーUKガラージ・ポップ。いいよこれホントに。「所詮は女優のお遊びだろ」なんて思ってる人は、騙されたと思って聴いてみなさいって。びっくりするから。
ところで、ミュージックマガジンのレビューで保母大三郎が「曲は打ち込みよりも生音重視の方がいい」って書いてたけど、俺は逆に打ち込み重視がいいと思う。確かに音の詰め込みすぎで安っぽくなってしまってる部分はあるけれど、ポップスとしてはそれは逆に味になってるし、何より柴咲コウの歌声と相性がいい。
ワンテンポ遅れのスポーツ回顧 / 腰痛
・昨日のサッカー日本代表vsガーナ代表。
日本は今回も守備を重視した戦い方。3バック1ボランチで一見攻撃的な布陣に見えるけれど、実際は両サイドがしっかり相手のマークにつき、守備の時には常に数的優位を作れるようにしていた。これは基本的に上手くいっていたと思う。ディレイをかけてからプレスで奪いにいくまでの流れがスムーズだったし、バイタルエリアもしっかり埋めていた(個人技で抜かれてくシーンはあったけど)。急造3バックもこのシステムに適応し、無難に守備をこなす。守備戦術においては充分、合格点をあげられる試合だったと思う。
そういう守備をしていた分、攻撃は縦パス一本でディフェンスライン裏を狙ったり、ポストからの展開を利用するといったシンプルな展開が多かった。ガーナのディフェンスラインが高かったため、裏へのボールはかなり効果的だった。……が、フィニッシュの精度が相変わらず。見た目ほど簡単なシュートじゃないのはわかるけれど、あれだけチャンスがあれば1本くらいは決めてほしい。戦術や連携面では問題なかった。あとは個人の能力の問題。
ガーナが挙げた決勝点は、まあ仕方ないかなという感じ。あのセンタリングに対してあのスピード(画面の外から選手が凄い勢いですっ飛んできてビックリ)で詰められたら、そりゃ決められるよなー。直前でどういうマークのつき方をしてたのかちょっと把握できなかったけど、フリーにしていたというわけではなさそう。一瞬のスピードで振り切られたかな。坪井が出てれば、と思わせる一瞬だった。
私的に応援していた青山は出場機会なし。このメンバーならセンターバックで使えるだろ、と思ってたけど試合内容を考えると使わなくて正解だったかも。青山は確かに守備は文句ないんだけれど、低い位置でのボール回しはちょっと不安。ガーナが高い位置でプレスを掛けてきてたから、下手したら穴になってたかもなー。でもやっぱ見てみたかったけどなー。
・日曜日の凱旋門賞。
決して緩くないペースを2番手で追走して、一度は抜け出す横綱相撲をして僅差の3着に入ったディープインパクトはやっぱり強い。勝ち馬との差は、斤量と馬場。豊も上手く乗ったと思うんだけどなぁ……。道中ではしっかりディープを御し、ついでに何気なくハリケーンランの進路を狭めたりして嫌がらせ。実に巧妙な匠の技。最後の追い出しが早かった、という意見もあるだろうけれど、じゃあ遅らせたところで勝ち馬との順位がひっくり返ったかというと、それも微妙。
個人的に今回の凱旋門賞で一番驚いたのは、2着に突っ込んできたプライド。展開に恵まれたとはいえ、6歳牝馬があの脚で突っ込んでくるか。こりゃ想像以上の女傑だ。ハリケーンランやシロッコ、デヴィッドジュニアと五分の勝負を演じてきたのは伊達じゃなかった。
・最近、肩とか腰とか辛い。誰かいい整体師を紹介してください。
坂本真綾
坂本真綾『夕凪LOOP』
公式サイトでの試聴が首を傾げたくなるような内容だったので、購入を見送ってたアルバム。何故か今になって行き着けのレンタルショップに入荷されてようやく聴けたけど……うーん、やっぱりイマイチだなぁ。当たり障りのない平凡なアレンジ、平坦なミックス、今までのアルバムに比べて明らかに劣るバックバンドの演奏など色々問題点はあるけれど、何より痛いのは、アルバム通して聴いた時の構成のまずさ。ただ単に「できあがった曲を並べてみました」という感じで、普遍的なポップスアルバムを目指したであろう今作においてこの点は致命的。曲調はバラバラなのにアルバム全体としての整合性があった『少年アリス』と比べると、明らかに作りが雑。せっかく鈴木祥子や中塚武に曲を作ってもらっても、これじゃ台無し。表題曲の"夕凪LOOP"はいい曲だけど……
古明地洋哉『夜の冒険者』
『夕凪LOOP』の後に聴いたら、このアルバムの重さが実に心地よかった。誠実さと真摯さと情熱が伝わってくるヴォーカル、重厚なバンドアンサンブル、それをより引き立てるミックス、どれもが最高。オーソドックスなバンド編成とオーソドックスなソングライティングで聴かせる、一級品のシンガーソングライター・アルバム。魂が籠ってます。名盤。
エスパルス快勝 / もうすぐ凱旋門賞
・Taoと健康・美容・女装について語り合う。ていうか俺を女装させようとするのやめれ。いやマジで。
・深夜の凱旋門賞観戦に備えて昼寝しまくり。布団でぬくぬく。
・3時から競馬とエスパルスの試合を交互観戦。
スプリンターズステークスはテイクオーバーターゲットの強さに脱帽。やっぱり海外の短距離馬はレヴェル高いなー。
エスパルスは藤本・兵働・マルキーニョスを欠いてどうなるかと思ったけど、開始15分で2点を入れてあっさり勝利。というかアビスパの守備が酷すぎ。エスパルスサポーターの自分から見ても心配になるくらいのヤバさ。アレじゃ来年はJ2だな……
・そしてエスパルスの青山がキリンチャレンジカップの日本代表に追加選出。センターバックの人数が少ないから、ひょっとしたらスタメンもあり得る?
bonobos / System F
bonobos 『HOVER HOVER』
フィッシュマンズやポラリスに似てる、という評判で気になってたバンド。ダブやレゲエの影響が強いトラックとか、ヴォーカルの声質とか、確かにそれっぽい雰囲気があるなー。でもフィッシュマンズやポラリスのような浮世離れした感じじゃなくて、もっとハッキリとした輪郭がある印象。しっかり地に足がついてる感じがして、フィッシュマンズより聴きやすいかも。さくっと聴いてジワッとくる、そんな聴き方ができる。いいね、こういうの好き。
System F『Out Of The Blue』
ダッチトランスの元祖にして経典。自分の場合、心身が疲れてる時にシステムFやティエストを聴くことが多いなー。この手のトランスをチープだとか軽いとかそういう風に批判する人が多いけれど、その軽さ故の「即効性のアゲ効果」を侮っちゃいけないんだぞーと声を大にして言いたい。