ミュージックステーション感想

Aqua Timez 『決意の朝に』
曲の作り、演奏、ヴォーカルとどこをとっても真面目さが伝わってくる感じ。歌詞はそれに輪を掛けて真面目、というか青くてしかも説教臭い感じ。別に青いのも説教臭いのもそれ自体は悪い事じゃないんだけれど、この曲の歌詞は「自分の主張したいこと」を全部言葉にして乗っけちゃってるものだから、かなりクドい。最初から最後まで言ってること同じじゃん、と醒めてしまう。曲自体はそんなに悪いと思わないんだけどなー。ポップで親しみやすくて。


aiko 『瞳』
「遠慮がちに歌います」なんて遜った表現が面白いなーと思った。こういう個人的な歌を歌ってもイヤミな感じがしないのは、曲にしろ歌詞にしろ歌い方にしろ、エゴっぽくならないような気配り心配りがしっかりできてる証拠。From自己主張to自己満足な歌い手が目立つ昨今、こういう仕事のできる(それでいて一線級の売り上げを誇る)シンガーは貴重。


TOKIO 『宙歌』
中島みゆきの曲と長瀬のヴォーカルがこんなに合うとは!この組み合わせを考えた人は偉いわ。こういう発想をできる人間がいるから、ジャニーズはトップで居られるんだよなー。曲自体は「イントロ3秒ドン!」で中島みゆきだなーという感じ。当然悪いはずもないんだけど、敢えて文句をつけるならストリングスばかり目立ってるのが勿体無いかな、と。


グループ魂 『スーパー!サマー!アックスボンバー! ラブハンター!06!』
いやー、笑わせてもらいましたよ。キワモノも極めれば立派。あんな歌詞やパフォーマンスをやっても寒くなる一歩手前で踏み留まれるのは、バンドとしての基本がしっかりしていて、かつエンターテインメント精神に溢れているから。オレンジレンジの人形劇、是非見てみたい。


Orange Range 『UN ROCK STAR』
レンジの意外な弱点発見。ヴォーカルが曲と噛み合わず、思いっきり浮いてた。そうかそうか、レンジのヴォーカルのスタイルって、あのゴチャゴチャした情報量過多な曲があって初めて映えるものだったんだな。曲自体は凄く良くて、その辺のハンパな自称「硬派なロックやってます」連中よりも余程、曲の構造としてロックをやれてると思う。それだけに曲と歌との相性の悪さが余計に浮き彫りに。勿体無い。


SUEMITSU & THE SUEMITH 『Astaire』
この人のこと、名前すら知らなかった。無知でゴメンナサイ。クレジットの「作詞:Junji Ishiwatari」にちょっと驚いたけど、歌詞は全然記憶に残らなかったなー。いかにも「ちゃんとした音楽教育受けてました」って感じの曲には好感触。控えめなドラマティックさがあって気持ちいいし、かと言って頭でっかちな感じは無し。度々ピアノから手を離してパフォーマンスをしてたのは、ちょっと演出過剰かなとも思ったけれど。曲がいいんだから、もっと自然体でいいんじゃないかな。